「GX戦略地域」(データセンター集積型)とは
経済産業省は2026年9月11日、「GX戦略地域」の第1弾として18地域を認定しました。このうちデータセンター集積型は9地域・10地点です。制度のねらいと認定された地域、周辺でこのサイトに掲載しているデータセンターをまとめました。
GX戦略地域とは
GX戦略地域は、脱炭素電源やコンビナート跡地などを核に「新たな産業クラスター」をつくるため、国が地域を選び、支援と規制・制度改革をまとめて行う制度です。2025年2月に閣議決定された「GX2040ビジョン」を受けて同年8月に創設され、「コンビナート等再生型」「データセンター集積型」「脱炭素電源活用型」の3類型で地域を選んでいます。
データセンター集積型の目標は、今後10年程度でGW(ギガワット)級のデータセンター集積地をつくることです。1GWは100万kWで、数十MW規模の大型データセンターに換算すると数十棟分にあたります。
なぜ国が立地を後押しするのか
政府の資料では、データセンターの電力需要は今後10年間で5GW程度増えると見込まれています。一方で、電力系統への接続に10年以上かかるケースもあり、このままでは「データセンター投資が海外に逃げる恐れ」があると指摘されています。そこで、電力と通信のインフラを先回りして整備できる地域にデータセンターを誘導する「ワット・ビット連携」を進めるのが、この制度のねらいです。

出典: 内閣官房GX実行推進室「GX戦略地域制度を通じたGX産業クラスターの創出 -中間とりまとめ-」(2025年12月22日)p.20より一部を抜粋
認定された9地域・10地点
第1弾でデータセンター集積型に認定されたのは、北海道(石狩市、苫小牧市)、秋田県(秋田市)、宮城県(富谷市)、栃木県(矢板市)、茨城県(常総市/つくば市)、富山県(南砺市)、香川県(綾川町/坂出市/丸亀市)、福岡県(北九州市/直方市/鞍手町)、鹿児島県(薩摩川内市)です。北海道は石狩と苫小牧の2地点それぞれでGW級の集積地をめざします。
2026年4月の1次審査の時点では、土地や電力の「空押さえ」を招かないよう都道府県名だけが公表されていましたが、今回初めて市町村レベルの地点が明らかになりました。各地域の計画概要は後日公表される予定で、認定には「計画の着実な推進」と「地域共生の確保」という条件が付いています。
認定地域では何が変わるのか
認定地域には、電力系統の先行的・計画的な整備、海底ケーブルなど通信インフラの整備支援、東京圏・大阪圏以外でのデータセンター整備への補助、国家戦略特区と連携した規制・制度改革などが講じられる予定です(内閣官房「中間とりまとめ」2025年12月)。富谷市と秋田市の認定を受けて、東北電力の社長は「データセンター誘致の大きな追い風」と述べ、中長期で2GW程度の新たな電力需要の創出をめざすとしています(ミヤギテレビ、2026年9月27日)。
認定地点の周辺にあるデータセンター
認定地点には、このサイトに掲載している施設もあります。石狩市のさくらインターネット石狩データセンター、苫小牧市のソフトバンク北海道苫小牧AIデータセンター(建設中)、秋田市のBitgrit・エスツーによるAIデータセンター計画、つくば市のグッドマン「Tsukuba Tech Central」、南砺市のGigaStream Toyama「南砺キャンパス」、綾川町のハイレゾ綾川町データセンター、北九州市のAPLグループの計画、薩摩川内市のサーキュラーパーク九州AIデータセンター計画などです。
ただし、これらの施設がGX戦略地域の計画に含まれるかどうかは、計画概要の公表を待って確認する必要があります。富谷市と矢板市には、現時点でこのサイトに掲載している施設はありません。各施設の詳細は下の「関連データセンター」からご覧いただけます。
最終更新日: 2026-09-27